善意で敷き詰められている

脈打つ大地の檜皮色/君の好きなグリーンでもっとハイになって

夢だらけの人生のこと

地獄を見つめて

生きるより

希望を追って

死にたい

そう望む……

それが人間の末期…

福本伸行銀と金」4巻より)

 

久々に自分のブログを読んだら現場を夢見たまま深い眠りについた人になっていた。起きてます! ライブ行けました!! 推したちにも対面で会えました!!!*1

2年ぶりに新幹線に乗った。2年ぶりに推しに会った。2年ぶりに推しの視界の中でキンブレを光らせた。2年ぶりにオタク友達とお酒を飲んだ。楽しかった。まだ世界は全然エンタメの満額を支払ってはいないと思いつつ、なんというか兆しの見える、そういう日々を過ごしている。

 

それでも多分この1年は、これまでの人生の中でいちばん、地獄について考えた年でもあった。

 

時は乱世 アイドル戦国時代

我々が辿り着く先は

天国か地獄か…

パンダドラゴン「(超)あいどる道中膝栗毛」

 

僕も、どの選択をしても地獄にしかたどり着かないなと、そんなふうに思ったこともあります。

そんな時は、その少ない選択肢の中でも、少しでも生きながらえそうな道を探してきました。

同じ地獄でも、自分が少しでも生きながらえることが出来そうな道を選べば、

もしかしたら、その先にある「より良い可能性」にたどり着くかもしれないから。

MeseMoa. 公式ブログ - 4月を迎える皆様へ伝えたい話 - Powered by LINE

 

大好きな人達が生きているのが、天国でなければ地獄、の、丁半博打みたいな世界であることとか、

「地獄にしかたどり着かない選択肢の中で、少しでも生きながらえそうな道を選ぶ」というのは、ときに十三階段をゆっくり昇ることと同義なのかもしれない、とか、

そういうことには気づかないふりをして暮らしていた。

だって気づいたところで、行動を変えられるわけではなかった。

 

今しか見られないものはある。今がんばらないと見られない未来もあるかもしれない。だからできることはする。でもたとえ今の自分にそれがかなわなくても、「いつかできるようになることを諦めない」。

 

理不尽過多な人生の数少ない娯楽として、好きなアイドルのライブに行くことができること。それを家族や同僚に「温かく」送り出してもらえること。価値があると思ったもの、続いてほしいと思うものにささやかでもできるかぎりお金を払うこと。

それが私の「持続可能な推し活」で、たったひとつの冴えたやりかただと信じている方法で、

明日の保証のなさの前で、サステナビリティなんてほとほと欺瞞に見える日も少なくないんだけれど、

それでも、甘えるみたいに引用してしまうけれど、「物事は一歩一歩乗り越えていくのだ」。一足飛びの解決方法なんてない。

 

 

元来欲張りで気の多いたちなので、大学時代のスローガン(?)は、

「好きな人や物が多過ぎて見放されてしまいそうだ」(椎名林檎「月に負け犬」)

と、

「人生は愉しむためにあるのだし、相手が男であれ女であれ、会いたいと思ったときに会いたいし、そのときにしか行かれない場所、見られないもの、のめない酒、起こらないこと、がある。 」(江國香織ケイトウの赤、やなぎの緑」)

だった。

今の居住地とか環境とか業務量とかを考えるとだいぶ自由にしている方だとはわかりつつ、でも、こんなに「好き」の深さも広さも増してしまった中で、これでも随分おとなしくしているなあと正直思うし、

行けなかった現場に、私が知らなかった時代のすべてに、舐められなかった辛酸に、唾湧くこともある。

でもこれは私の地獄の話だ。

私の地獄とあなたの地獄は違う。たぶん私達は地獄を分かち合えない。人には人の乳酸菌が、真善美が、地獄があって、それはたぶん地続きですらない。

だからそうですね、人は夢を見るし、同じ夢を見ることを夢見る、んだと思う。

 

勤めている会社の成長にはそろそろ頭打ちの気配が見えてきていて、ニュースを見るたびに世の中も人類も全然完璧じゃないと思い知らされて、でもそうは言っても私も「会社」「世の中」「人類」を構成するものなわけだから、ただそう偉そうに言いっ放すだけでは済まなくて、自分で考えて生きることは文字面よりずっと難しくて、この世界でどうしようなと時折絶望してしまったりして、でも、ひとが必死で考えたことや、努力や切実さが全部報われないかというと、そういうわけでもない。

この世界の未来には推しの聖誕祭や凱旋が待っていて、それなら私はこの世界線を信じられる。

そう思えることは、そうですね結構救いです。

 

好きなものが照らしてくれる未来の明るさをよすがに、好きに生きよう2022&XX歳、という話でした。

これからもよろしくお願いします。

 

 

*1:葛藤が面倒なのでいつでも隙あらば名乗る姿勢でいるのだけれど、かたや「いやさすがにわかる」、かたや「オンラインでどれだけ話したと思ってるの」のリアクションで、なんというか侮ってすみませんでした。いやしかし素晴らしく癖でしたありがとうございます。推しには積極的に呆れられていきたい。

4月のこと、あるいはスーパーアイドルのこと(幕張雑感)

※BGMは「スーパースター」と「私生活」(東京事変)。

 

4/29は、東海地方にある自宅にいました。

 

以前のブログで、

ということでいろいろ書いてきましたが、それでもやっぱり2021年の目標は「現場に行く」ことです。私のっていうか世界の目標じゃないですかこれ。善良で勤勉な(自分で言う)地方在住の一般市民が、理不尽過多な人生の数少ない娯楽として、好きなアイドルのライブに行くことができること。それを家族や同僚に温かく送り出してもらえること。

と書いたときには、実はもう完全に幕張には行く気だった。なのでまぁ、言ってしまえば達成可能なものを目標に掲げた、ちょっと出来レースくらいのつもりだったのだ。

だったのだけれど。

宣言下で、「温かく」は難しいか~なるほどね~~~、となり、

不要不急とは何か、という水掛け論を経て、

とはいえ結局最後はまあ自分で諦めた。

……この辺の話は別に特異性のあるものではないというか、だれのどんな決断にも大なり小なり付きまとうものなんだと思うのでここまで。

ここからは配信で見ての感想です、の前置きです。

 

 

 

MeseMoa.幕張メッセ単独ライブ2021「Continue 〜強くてニューゲーム〜」は、

8/28、無観客開催となった「GALAXY.5」のファイナル公演で発表された、過去最大規模での単独ライブで、

8カ月後、どんな状況になっているかなんてだれも予想がつかない中で、灯のように掲げられたもので、

私の推しは、幕張に向けて頻度を増やしてやってくれていたツイキャスの「34歳メンズアイドルとコロナ禍」の回で、

今「ライブはやればやるほど赤字」で、「消耗戦」で「擦り減っていく」とか、

「インターネット上でバズることがそのまま現場の集客につながるとは限らない」とか、

現状の難しさをはっきり言葉にしてくれた上で、

「(外野の声は多々あっても)その人たちに責任を取ってもらえるわけではない」

「自分たちの信じるライブをやっていくしかない」

「だから幕張はすごいちゃんとやります」「絶対に赤字だけど」

そう言っていた。そういう位置づけのライブだった。

 

 

「強くてニューゲーム」、たとえふりだしに戻ったとしても、でもそこからは無双じゃない??というしたたかさのある秀逸なタイトルだと思う。

だから何だろうな、たとえばもっと感情をかき乱す演出もやろうと思えばできたのかもしれない。

「本当にあきらめますか?」「はい/いいえ」みたいな選択を迫る絵が出たりとか

「はい」を選んだ世界で「あと少しだけ夢見てれば」、と「Black Rose」が流れるとか、あらためて「いいえ」を選んで〆に「New Sunshine」とか(ここぞとばかりに好みに寄ってすみません反省はしている)。

そういう世界線もあり得たかもしれない、でもそうではなかった。

冒頭、「New Sunshine」でゲームの世界に入っていった彼らは、相当レアなモンスターを発見したり、セーブポイントで回復したり、ドラゴンと戦ったりして、どんどんレベルアップしていく。話としてはすごくシンプルで、「考察」みたいなものを強くは必要としないものだ。

それは多分、「物語に頼らない」というスタンスの表れなんだと思う。今現実があまりにフィクションすぎるから、こちらが思いを重ねたり、奥行きを想像してエモくなることはもちろんできるんだけれど、基本的には純度100%の楽しさと、パフォーマンスの確かさでぶん殴ってくる、そういうセトリでした。

特に「烏合之衆」「Polaris」から、レベルアップしてのスーパーアイドルパートが本当に本当にそうだった。ここの30分間に楽しさと確かさとアイドルドリームがすべて詰まってた。あと多分お金も。

 

最初に野崎さんのツイキャスを聞いたときには、実は「赤字でも腐らず気合いを入れてやります」という意味だと受け取っていた。だから、うん、そこはいつだって絶対そうだよね、とちょっと訝るくらいの気持ちだった。

ご本人も、「もちろん3月のライブもちゃんとやりますけどね」とすぐに続けていて、そうだよねそこを疑ったことはないです、でもその憂いがある中でパフォーマンスをするのはきっと楽ではないだろうな、と思った。気がする。

 

公演を見終えて、キャスを改めて聞いて、

大きくは間違ってないけれど、私微妙に受け取り損ねていたな、と思った。

あのとき氏が言いたかったことは、「だから幕張はすごいちゃんと(お金をかけて)やります」だった、ような気がする。わからないけれど。そう思うと覚悟に少し震えがくる。

でもセンターステージとか、花道とか、トロッコとか、特効とか、3着あった衣装とか、全部全部めちゃめちゃかっこよかったです。あってよかった。

 

 

アンコールを経て、Wアンコールで披露された「陽之鳥」。

クロスフェードを聞いた時点で、今回のメイン曲であることに疑いの余地がなかったんだけれど、DDにはものすごく信頼できる映像技術がある、と知っているせいか、何となく不死鳥の映像つきで脳内に思い描いていた。実際には全然違う披露で、そのことがすごく沁みた。

スーパーアイドルパートを経て、衣装を脱ぎ捨てて、映像もなく最後の最後に身一つで出てきて歌った。

あんな大気圏に飛び込むみたいなパフォーマンス本当にずるい。焼かれてるみたいな。今声を重ねるときはたいていハモることが多い人たちが、9人で重ねたユニゾンの力強さ。

 

www.youtube.com

 

「努力の人」と呼ばれることの多い野崎さんが、「夢は努力を裏切る」「なのに何一つ諦められない」と歌うこと。

そんな中で、「夢を追いかけたい」と言ってくれること。

それが本当に本当にうれしくて尊敬できて、1年経ったけどやっぱり私はまだここです。いろんな意味で一歩も動けていない。

 

 

 

沼にハマって以来、アイドルとはなにか、スーパーアイドルとはなにか、という問いに自分の中で何度も行き当たった。それは情勢はあまり関係なくて、もともと考えるのが趣味の世界のもの。

でもその問いは、じゃあファンとは、オタクとはなにか、という問いと表裏のはずだ、と気づいたのは多分ここ1年くらい。表裏をひっくり返してしまうと、それは趣味なんてものじゃなくて、喉元に切っ先を突き付けられながら考える問いになってしまった。

 

たぶん明確な答えなんか一生出ないし出す気もあまりないのだけれど、ただ表裏なだけあって、自分も結局「何一つ諦められない」んだな、ということはわかった。冒頭の2021年の目標も含めて。

だれのどんな決断も全部白服さんが最後の挨拶で救ってくれて、「自分たちの信じるライブをやる」という言葉のあとに出てきたのが幕張みたいな最高のライブで。諦める必要がない、というのもある。

 

時間の関係か、ライブ内では次の予定の発表はなかった。それでも、幕張のテーマが「Continue」であったことは、終わった時点で疑う余地がなかった。

だから、続けよう、って思いました。私も。

地獄と地獄で迷ったら、少しでも長生きできそうな方へ。

 

 

明日はあなたを燃やす炎に向き合うこゝろが欲しい、あるいは生の現場は何時でも遠退いて僕を生かす、という話でした。

早く茶色い光の1本になりたいね。

 

3月のこと、あるいはすーぱーあいどるのこと(ちぇりめも雑感)

私へ
今は5月です
私より



MARCHとちぇりめもについて書いていきます!!!


もともと、アイドルにハマる前からオタク気質で頭でっかちな人間だった。そのせいか伏線のあるものとか、必然性のあるものが好きだ。練られつくしているもの。「これしかない」って言えるもの。
だから、これまで「学校」とか「青春」とかをイメージワードに活動してきた推しグループの、メンカラ青のメンバー―約3年間の活動を経て3月に卒業する―の卒業記念公演のタイトルが、「『青春』〜青の記憶 春の思い出〜」だと聞いたときは天を仰いだ。どこまで完璧なんだろうと嫉妬するくらいだった。そもそも彼らのライブが不完全燃焼な回を想像したことすらないけど、でももうこれは絶対に大成功の公演になるんだろうと、始まる前から思っていた。
でも、そこを称える言葉はなんだかあんまり出せなかった。「必然」だとか「これしかない」とか、「こうなった以上これしかない」とは思うし、判断対応その質すべてに手が痛くなるくらい拍手したいけど、でも言いたくなかった。
私にとって彼らは、すごい雑な言い方を許してもらえるなら「負け知らず」な人たちで、絶対にプラスをくれるって確信のもてるグループだった。結局その確信はまったく過去形にならなかったのだけれど、卒業の発表があってからしばらくは、そうですね、結構落ち込んだ、と思う。年若い人の決断を手放しで応援できないこととか、結局自分は勝ち馬に乗りたいだけなのかとか、そんな自己嫌悪も含めて。


憑き物が落ちたみたいに視界が開けたのは、2ndアルバム『MARCH』の発売記念連続イベント、「Cherish memories」の初日だった。仕事が終わらなくて配信すらリアタイできなくて、深夜にほとんどやけくそな気持ちで見たアーカイブの1曲目で、自分でもびっくりするくらい号泣した。

その1曲目、「(超)あいどる道中膝栗毛」は、どこまでも明るく愛に溢れたアイドル賛歌だった。2020年を過ごした(なんなら過ごせなかった)この世のすべてのアイドルオタクに聞いてほしいと本気で思うし、DDみんなにくれるつもりでパラゴンにくれた曲なんじゃないかと思ってる。


「悲しませるなんてアイドルとして駄目だわ 理由(わけ)があるにせよ」

なんてチョロいんだと少し恥ずかしくなりながら書くけれど、ここ聞いたとき、「あぁ私悲しかったんだな」と思ったし、「でも理由があったんだな」と思ったよ。


……これが書けたのでもう書きたいことの9割は書けた。けどまあもう少しつらつらと。


「例えステージにマイク置く日が来ようとも このアイドル人生【最高】以外ないのだ」

前半の歌割はしっかり卒業するメンバーが歌いつつ、でも後半のフレーズは別(もしかしたら若い順、かもしれない)の2人で。何故かなんて言うも野暮で、アイドルという職業の人達全員に、いつか必ず訪れる瞬間の話だからだ。
「青春」といえばこの曲、の「キラリペダル」には、そう呼ぶのが一般的だというのが大方の見方でしょうね、という前提を含ませながら、「青春の1ページなんて今は呼べない」と歌う歌詞があって、そのアンビバレントな痛みが私は好きだった。でも今、いつかこの日々を形容するための別のフレーズが得られたことにとても感謝している。
【最高】以外ないのか。ないんだ。よかった。
誰が何と言おうと、ってカッコづきの声が聞こえてくるような、外野の声を蹴飛ばすみたいなキックの振りがとてもとても好きです。

それから、曲中で急にダークモードになる展開。ぶっちゃけあそこがなくても曲としては成立する気がするのに、それでもある、のはもちろん欠かせないからなんだろう。地獄に堕ちたアイドルが、「愛をもっと頂戴」「意外と欲深い」とぶっ放して這い上がってきて、「お前が一番」に対して「いやいやあなたが一番」と言い返す流れが大好き。抜けない贔屓目を極力抜いても、あづくんのためにあるパートだと思ってます。

あとは、余談かつたぶんどこでも言及されていないはずなので明言は避けるけれど、「すーぱーあいどるになりたい」という歌詞や、「レファミドレ」(尋常じゃなく自信ない)のフレーズが、彼らの踊ってみたの某3部作からつながるものに思えてとても好き。踊ってみたの2・3曲目は時系列的に、卒業がわかったあとに撮られた気がしていて、流れ的に仕方ないのはわかりつつ、今「なれんかった」で終わるのちょっとしんどいな、と思っていた。実際に見たら可愛さが勝って事前に恐れていたよりもしんどくはなかったけれど、でも「君は君以外にはいないんですよ」の構成とか、「なんでもするから」のときのぱっちくんの表情と手とか、あの愛されることが仕事みたいな動物と、アイドルという職業を重ねることは結構容易くて、動画の時点で正直めちゃくちゃグサグサきていた。
だから何だろう、もしそうだとしたら、そこからの未来があったことがとてもうれしかったですありがとうございました。別の踊ってみたに「一生旅していたいから」ゲームをクリアしない、という趣旨のものがあって、それも全然彼らと違ってだがそこがいい、と思ってたけど、今回がっつり違う旅の歌になってたのも粋だった。「今はまだ経過途中」。うん。



初日を皮切りに、毎週毎週ほんとうに充実したライブがあって、MARCHの曲はどれもこれも本当に良くって。
全人類大好きな「SONOKI」。「惜しまないフルの愛情を『示すことくらいできる』」って歌詞が絶妙だなと思う。「示す」までなんですよね「あげる」とかじゃなくて。選択権は相手側(つまりまぁ、こっち)にある。
年上のお姉さんを文字通り狙った曲で、なんというかありがとうございますなのですが、「その気になれたら優しいキスで答えてよ」って言われることには甘い痛みがあると思う。「年下だって馬鹿にすんな」って言われて絆されて、でも結局「年上の女である」こと(もっと言えば多分母性のようなもの)を欲されるしそう振舞ってしまう、でも自分だって馬鹿にはしないまでも、たぶん「年下の男の子」だってことをまったく無視しては「その気」になんてなれない。時限だとわかって手を取ることの絶望とよろこびとかそういうもの。
実は「優しい」以外にハマる形容詞がないかしばらくずっと考えていたんだけれどどうにも辿り着けなかった。強いて言うなら「可愛い」か「青い」かな、うまくないな。ご査収ください(虚空に向かって)。
これメインが祐矢くんでサブメインがおそらくあづくんなのが本当に私得です。雪踊組、と言われる二人だけれど今回は曖昧劣情Lover組と呼びたい。この年上女性の影が色濃い(個人の感想です)踊ってみたについては一通り語ってるのでこの辺で。

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振り返り放送でも言及してたけれどZeppの落ちサビが仕草含めて最高でした。3/31にシンメとして完成しやがって……(拍手)。



あとは我ながらとても性格が悪いんだけれど、初日の「桜Ambitious」でなるきさんが泣いてくれたのにもだいぶ救われました。そうだよね、ってなった。卒業そのものについてもそうだし、なによりこの曲を泣かずに歌うの不可能では、の「そうだよね」。歌詞も歌割も振付も畳みかけがすごすぎる。
タイトルも好き。「桜」を冠しつつ、別れの歌でも友情の歌でもなくて大志の歌なんだ、ということがすごくよかった。それも一方通行じゃなくて「汚れなき想いを 見せ合おう」なのが。最後「こんな歌を思い出してなんとなく口ずさんでみてよ」もずるいよね誰が誰に向けて言っているのか???(勝手に決めつけて勝手に怒る)。ぱらごんのまわりの大人のみなさんが好きです。



3/31は。
家で配信ライブを見ていて、うそ、正確にはまた仕事を、3月を終わらせられなくて、少し逃げるような気持ちでアーカイブ組に回った。
このライブに行けない自分がこの先行けるライブなんかあるのか???と少し自虐的になりながらも、配信があったことに心底感謝して。
たくさん泣いて。それで終わった。
掛け値なしに最高のライブでした。


それから、新学期みたいに少しバタバタして、納まって、今に至る。
なんだろうな、全然ひと言にはならなくて、言葉を探すなら「恋しさとせつなさと心強さと」というか(さすがに世代踏み絵すぎる)(今歌詞見たらわかりみが深くてびっくりした)、
第一章も第二章も本当にいとおしくて、だからこそもうしばらく自分は切なさからは脱却できない、とは思う。
でも実はいろんなものは5/3に披露された「(超)あいどる道中膝栗毛」でまた吹き飛ばされてしまった。
6人体制で曲を覚え直すのも、その優先順位を決めるのも、私には想像しきれない大変さがあるんだろうと思ってる、けど、この曲がまた見られて私は本当によかったです。

youtu.be

4月以降のライブの、努力と工夫が見えるセットリストの中で、歌割やフォーメーションの変化を追うのと同じくらいの熱量で、「またうまくなってる!」と思わずにはいられなかったこととか。
3周年で「NA・NA・NA」をやってくれたあとに開催があった特典会で、あづくんにパフォーマンスが最高だった話をしたら、「NA・NA・NAは祐矢の曲ってイメージがあったじゃん、『これからは俺がいこう』と思ってやったところはある。『この中でいくなら俺かな』みたいな」というようなことを言ってくれたこととか。
「そう言ってくれるのすごくうれしい」と言ったら、確か「そうだよね」と返してくれたこととか。
やっぱり「心強さ」だな、と思っています。もっともっと先が見たい。ね。



3月の私へ
4月からの彼らは、輪をかけてすーぱーあいどるですよ
5月の私より

贅沢を味方にしたい去年今年のこと

 

※BGMはお察しの通り「キラーチューン」(東京事変)です。

 

だいぶ時間も経ったしいいかなっていう謎のゆるい判断でいきなり自慢みたいな話から始まってしまうんですが、私今年の頭に「パンダドラゴン2nd単独ツアー〜授業参観〜」の埼玉公演に両部参加しまして、そのときの整番、1部が3番で2部が12番だったんですよね。はい。

 

前日にイープラ見たんですがまあ「いやいやwww」ってなりますよね。通知の関係でまず2部の番号を気軽に見て心臓止まって、そのあと慎重に1部の番号を見たら「3」って書いてあって。あれ私これ見方間違えてるのかな?って不安になりつつも改めて会場の予習をして当日挙動不審に並んで、通されて、友人には「(沼に)呼ばれてるんだよ」って言われて、そのときはまだこっちの沼には片足突っ込んだくらいの気持ちだから(私へ。浅はかすぎるぞ)、「いやーここでもう今年の運使い切りましたわー」っつってね、まあライブは最高オブ最高だったので入った見た勝ったみたいな感じでその日も酒がうまくて、ツアーファイナルの新宿BLAZEは普通~ちょっと悪いくらいの番号で、よしよし(?)と納得しながらやっぱりライブは最高オブ最高でボロボロ泣いて酒がうまくて、よし次は出張に抱き合わせて烏合のリリイベだ我ながらいい調整したな、今年もいろいろあるだろうけど公私ともに圧倒的成長を遂げてこの時間は絶対に死守するぞそしたら運もまたついてくるだろ~~~って思いながら帰路について、

それで私の今年のライブは終わった。運どころか行ける現場がなかった。

 

それからのことは前回のブログに書いた通りで、なんと見られるライブも推しと話せる機会も1年前より格段に増えたというのが実態だった。さすがに推しが2人とも出てる舞台を見に行かない決断をしたときはだいぶ落ち込んだけれど、もともと両推しとも人として信頼できるところを推しがちなので、こういう情勢下での振る舞いを見るにつけて好感は増すばかりで、でもそれを「喜ばしいことだ」と言い切るほど割り切れないまま、世の中はいろんな局面を迎えて。

 

客入れライブが始まって、私のTLには行けている人も行けていない人もいて、どの人もみな素敵だと思った。もちろん私も。そしてだれ一人、まだエンタメというものの満額を受け取れてはいないのだと思った。それはたぶん推しも含めて。「やれることやれるだけ」と「こんなもんじゃねぇだろ」の間を生きている、ように見えた。

 

そう、なんというか「両方やる」ことの大切さと難しさを痛感した日々だった。「命を守る」/「経済を守る」。「オンラインライブに沸く」/「現場を夢見る」。「両方」やらなくっちゃあならないってのが「オタク」のつらいところだな。覚悟は……どうだろうか。できてるとは言いがたいまま、もう1年が過ぎた。

 

オンラインの恩恵を十二分に受けていてなお「これでいい」と絶対に言えないのは、あの日見た「褐色の葡萄だね」が、名乗りそびれた特典会が、飲んだお酒の美味しさが、反芻して泣きそうになった帰りの新幹線が、全部かけがえがないからだ。 

共感が得られるか不安なのだけれど、私最高の1日を過ごしたあとってすごくポジティブに世界滅亡を願ってしまいがちというか、「えっ今日最終回じゃない!?」って思ってしまうところがあって。

それでも世界は終わらない、と、翌朝ボサボサの頭で知る、というのを、もう何回も繰り返してきた。

だからやっぱり世界は終わらないんだと思う。推し達を改めて天才だと思ったソロライブも、配信ライブの一つの到達点だと思った記念日ライブも、奇跡みたいな千穐楽も、あっという間に流れていってしまう。

でもだからこそ、いつかこの先、1年以上ぶりに、私が物理的に身体を運ぶ現場も、推しにとっては他の数限りない現場と同じように特別で、同じように特別じゃないんだろう。

それが救いじゃなくて何だろうか。

 

 

ということでいろいろ書いてきましたが、それでもやっぱり2021年の目標は「現場に行く」ことです。私のっていうか世界の目標じゃないですかこれ。善良で勤勉な(自分で言う)地方在住の一般市民が、理不尽過多な人生の数少ない娯楽として、好きなアイドルのライブに行くことができること。それを家族や同僚に温かく送り出してもらえること。情勢の変化で惰性で続いてた慣習がカットされてそれはよかったよねみたいな風潮もあるけれど、私の習慣は無意味でも不要でもなかったんだぞドサクサに紛れてそれがない未来を選ばせないでよね、何も見られないよりマシだとか絶対に言わないから、究極の2択はまずその2択を突き付けてくる奴を疑えというのが定石だぞって、いや私これ誰に対して憤ってるんだろうな???

 

 

晦日である。

今日は、グループ総出、ではなくなってしまったカウントダウンコンサートがある。

ここ数日聞こえてくる話題は、明るい未来を信じるには少し逆風ではあるのだけれど。それでも1年が終わる。

別に今日と明日で何が変わるでもないのなんか百も承知なんだけれど。

流れ去っていくとわかっている日々に、少しでも何かを積めるといい。

 

欲張っていきましょうね。

 

僕には簡単じゃない日々のこと

※この記事は最終的に「透明人間」(東京事変)を爆聞きしながら清書されています。

 

 

最近の日々について語ろうとすると口が重くなってしまう。それは、自粛期間から今まで、私は不幸せだっただろうか?と思うと、考えが行き詰まってしまうからなのだった。

ライブが生で見られなくて悲しい、けれど本数で言えば、配信がなかったころよりもずっと高頻度で見ることができている。

思うように推しを応援できなくて悲しい、けれど推しは配信や創作や動画やありとあらゆる手段を使って私たちを喜ばせようとしてくれていて、やっぱり推せるなあと実感できることばかりだ。

推しに直接会ってからもう10カ月近いのが悲しい、けれど推しの所属する事務所は代替手段を多く企画してくれていて、結果私には今日も推しから電話が来た。先日はお互い顔を見ながらの通話も叶った。

ありがたいとしか言いようがない。「月に1回くらい新幹線と電車を乗り継いで」現場に行っていた自分にとっては過ぎたるくらいの話で、なんならクレカ引き落とし額も爆上がりしていて、自粛#とは なんなのか、失ったものと得たものは何なのか、よくわからなくなって思考がぼんやりしてしまう。

 

いつまで続くかわからない。だれも正解なんか知らない。でも考えて考えて当座の解を出さねばならない。そのうえで、自分の出した解が、いつでもひっくり返りうるという覚悟と諦念が要る。

……自分が今の暮らしで、なんなら仕事でもしんどいのはそのあたりです。何かを決めるのがとても難しいこと。それなのに、一度「決めた」と思ったことが全然決まり切らないこと。もういろいろなことがわかりやすくなるまで全部放棄して寝て暮らしたくなってしまう。けれどそれはできない。いやそう決めさえすればできるのかもしれない。でもできない。なぜって絶対に時間は過ぎるから。

 

だから私は、覆る覚悟をもってでも何かを決めていこうとしている姿が好きだし、

客入れが徐々に再開されることで、自分が「行けない」人から「行かない」人になるのは甘んじて受け入れようと思ったし、

今その一部を中止とせざるを得なくなっていることが、本当に悲しいって思ってる。思っていたい。

今この状況下において、「正しい判断をする」ことなんてこの世の誰にもできないって思うから、

「最良の決断を目指して頑張る」と言ってくれた推しのことが、

私は、ものすごく信頼できるのだ。

 

 

パシフィコのソロで見てから、「New Sunshine」の冒頭の振付が特に好きだ。グッと身を屈めて、おそるおそるのように顔を上げて、目の上に手を掲げて客席を見回す。顔がパアッと笑顔になる。そのときにおそらく推しの目には、茶色の海原が映っているのだろうと思えるから好きだ。どんなオタクでいたいか考えるときに自分が思い浮かべるのはいつもその光景だ。正しくOne of them でありたい。目に映る茶色い光の確実な1本でいたい。

私って気づかなくていいから、いや気づいてほしいと思ってしまう日もきっとあるだろうけれど、それは本質じゃないってちゃんと言い切るから、

私のぎこちない振り方のキンブレを、推しの視界の端に入れられる日が、早く来ますように。

 

いやーーーやっぱり文章にするとご立派になってしまうな! 本音でないとは言わないけど、「この先本音にするつもりの本音」だな! 

ほんともうなんとか早めに光明が差してほしいよ、「苦境を乗り越えると信じている」と「苦境を味わっている姿を黙って見ていられる」は全然違うことなんだよ~~~しなくていい苦労はしてほしくないんだよ。できることはなんでもしようとしてくれる人がなす術がなくて泣くようなことはもう起こってほしくないよォ~~~~;;;;;;

 

でももう書いちゃったからやるぞやっていくぞ、がんばりましょう!!!!!!*1

 

以上です。

 

*1:GALAXY.5 生配信の薄桃さんの挨拶とても好きでした。リスペクト

静岡が生んだゆるふわ茶畑Boyを推す人生のこと

どこから話し始めればこのブログは、今日中にあづくんの誕生日を祝って終われるんでしょうね。

 

 

パンダドラゴン、という後輩グループの存在を知ったのは、MeseMoa.を推し始めて割とすぐのことだった。どうもこの沼は、事務所の他グループについてもある程度アンテナを張っておいたほうが楽しめそうだぞ、と理解したのもそれなりに早い時期だった。

アンテナを張るなら、推しとは言わないまでも、興味をもって見ていく人がいたほうが楽しい。この思考は自然な流れだったと思うし、当時の私が、その1人にとりあえずあづくんを選んだのも、なんというか自分らしいなという気がする。メンバーカラーグリーン。文章が上手でツイートもブログもキレがある。どちらかというと知的なキャラで、グループの中ではツッコミ担当。話の切り返し方がうまい。人狼ゲームが得意。歌中に台詞があるとなれば「参りましょうか」が振られる人。自己紹介のコーレスが「\あづのづはー?/ \つにてんてーん!/」な人。

自分が惹かれたところをあげつらっているから当たり前なんだけれど、改めて考えてみても、うん好きなタイプ、と思う。もっと言ってしまえば、恥ずかしながら私はこういう人が好きな自分をけっこう好きなんだと思う。

 

そこからのことはあまり覚えていない……と見せかけて実はよく覚えている。今回は(今回は)結構自覚的だった。

 

たまたま時間が取れたから行ってみたSTEPUPで「わがまま気のまま愛のジョーク」のカバーがあって、ラストの「愛されたい」が彼だったこととか。

人狼スペシャルでの「全員倒します」の有言実行に痺れたこととか。2ndシングルのフリーライブで「You're my angel」の間奏に射抜かれこととか。パラゴン自体が果てしなく推せるグループだよなと思ってしまったこととか。「パンドラの箱」で「開けたら最後まで責任持てよ」って言われて結構腹が括れたこととか。特典映像の学力テストでの振る舞いが魅力的だったこととか。ブログを読みふけって、「自分には自分くらい甘くしたほうがいいよ!」って言葉に救われてしまったこととか。過去動画をたぐって「曖昧劣情Lover」を無限再生し続ける夜を過ごしてしまったこととか。

DDDPの日替わり写真がすごくかわいい気配があって思わず代行をお願いしてしまったこととか。その後動画であがった「大逆転ディーラー」の歌と立ち位置がめちゃくちゃツボだったこととか。(Twitterを追うとどうやらこの辺でいったん諦めて推し宣言をしている。嘘でしょまだ2019年8月じゃん……)

 

グループや事務所の中での立ち振る舞いが好き、とか。

ちょっとスモーキーな感じの声が好き、とか。

「2人」「1人」みたいな歌詞に合わせて立てられる長い指が好き、とか。

好きになった理由はまだまだいくらでもあげられるけれど、でもそうだな、多分決定打は「火曜日が待ち遠しくなったこと」で。

「自分には自分くらい甘くしたほうがいいよ!」みたいな言葉に、しゃがみこんで目線を合わせてくれるみたいな寄り添い方に、自分でもびっくりするくらい救われたりして。

少しでも何か返せたらと思ったし、それ以上に、彼みたいな人に幸せを願ってもらえる、「僕に関わってくれる人」の中に、自分も入ってるって思えるように生きたいな~~~~みたいな、そんな不純な動機が、きっと始まりだしほとんど全部だと思う。はい。

 

 

……これで終わるのも少し恥ずかしいので、「表現力」関連について。

 

彼がオーディションに合格したときの社長のブログに、「哀愁」という言葉があって。

すごくよくわかる、と同時に、その哀愁の出どころはどこなんだろうと考えていた時期があった。

なんとなく自分の中で解が出たのが、踊ってみたの「スウィートタイム」と、3rdシングルであり彼のセンター曲の「あゝ雪月花」が続けて出たときである。

よくよく聞いたら幸せの絶頂みたいな歌詞なのに、音と声がどこまでも儚くて、勝手に悲しい結末を想像してしまう「スウィートタイム」。叶わなかった恋の歌であろうのに、「醒めない夢だと信じてた二人は色褪せない」と言い切る「あゝ雪月花」。 

カバーとオリジナル曲に勝手にストーリーを見出すのも変な話だけれど、「過去と未来」「永遠と一瞬」みたいな呼応を感じて、あぁこの人は、時間というものをこういう風に背負える人なんだなぁ、と思った。いつか全部歴史になってしまうことの切なさとか優しさとか、そういうもの。彼のキラリペダル歌割、「青春の1ページなんて今は呼べない」があんなに響くのも、「いつか呼ぶことになるだろう」ことを薄々わかっている人の歌い方だからだからなんだと思う。

だから、先日ソロライブで彼が「1230」を選んで歌った事実が私はすごく好きだ。「辛いときって過去にすがりたくなるよね」って言いながら、懐古な感じの歌を選んで歌って、でもその歌は、「どんな未来なのか知らないけどね」という歌詞で終わる。

 

……あなたに、みんなに待つ未来がいいものだといいなと思うし、その未来から振り返った今も、そう悪くはなかったね、って笑いたいなぁと切に願って。

お誕生日おめでとうございます。

 

茶色い推しのソロライブ感想

これは2020/05/26の推しソロライブセトリ、そして谷口と吉田*1についての個人の思考を垂れ流す記事、あるいは普段は絶対に到達しえない推しというものの思考に、今回比較的ヒントが多いのをいいことに少しでも肉薄しようとするオタクらしい試みの記事、です。

 

ご本人のブログが公開されたので以下堂々とネタバレします。未視聴&未読の方はご注意ください。

 

lineblog.me

 

「好きな曲を披露しているだけかと思いきや、曲名の頭文字を繋げるとメッセージが現れる」という仕掛けの確認、全曲リストを所有していないので各グループ様のディスコグラフィーを何往復もするという原始的な方法で取り組んでいるため、前提が違う可能性が大いにありますがご承知おきください。

 

ソロライブと聞いて待機していたら、照明がついてもSEも1曲めも始まらず、代わりに座っている推しがノートを読み始めた。たぶん大半のオタクがこの時点で波乱を、しかし勝利を確信したと思う。最近よく見せてくれる(伊達)眼鏡姿が美しいなと思っているうちに、また舞台は暗転し、どう見ても推しに見える人物が吉田と名乗って前説を始める。マネージャー? 谷口の? 誰? よくわからないけれどまあおとなしく待とう、という思考は俗にいう「訓練されている」ってやつだろうか。

 

1.『ON』(MeseMoa.)

「冒頭なんか見た気がするけれどそれはさておき推しのライブが始まったな~~」とシンプルに受け止めた曲。今思えば、「好きな曲を披露しているだけかと思いきや」「ただの楽しいライブと思いきや」のミスリード(っていうのもなんだけれど)にもしっかりハマった形だった。いつだって術中である。

「オ」はいくつか選択肢があるけれど、明るい曲調で人気の曲で、ご本人も大切にしているのを公言されていて、まぁ1曲めに選ぶならこれだよね~と改めて。

 

ここで自己紹介。何だ野崎弁当じゃん、と一度安心してしまう。させられてしまった。

 

 

2.『MONSTEЯ』(cosmic!!)

本家の無観客ライブなどで見て、好み!!と思っていた曲。でも推しとは全く紐づいてなかったので曲名を言われて大いに動揺した。もしかして「モ」は一択だったのでは……? なのにというかだからというか、全体の方向性を決定づける曲になっているのが熱い。追って聞き取ったいくつかの歌詞に震えるなど*2。あと相変わらず「禁じられた」って歌詞が似合いすぎる。

パフォーマンスにも言及すると、スーツに黒ネクタイでこれを歌い踊っているのが完全に最高だった。このスタイルでステージに立たせたらみやじ氏か推しかだな……。

 

3,『今だけは…』(MeseMoa.)

「イ」もあまり選択肢がなかった*3ので必然的に決まる曲の印象。最初に曲名を聞いたときは正直意外だったけれど、歌がはちゃめちゃによかったことで抱いた疑問が即払拭されてしまった*4。本家の3人の声がコーラスに残るところでしっかり掛け合いになっているのが好き*5。個人的にはyoutube映像化されてほしい曲ランキング1位。
余談だが5/26以来ずっと隙あらば推しのソロライブのことを考えていて、「you stuck in my head.」ってこういうことなんだろうな……と実感している(うまいこと言ったつもり)。
 
 
ここで「怖い怖い怖い」ってなったトークコーナー。この先のどこかで明確に頭を殴られる覚悟を決める。
 
 
4.『大逆転ディーラー』(MeseMoa.)

これも最初に曲名を聞いたときは正直意外だったけれど、全台詞コンプ来る!?の興奮で疑問が即(ry。*6。「ダ」もおそらく一択で、その一択がこの曲であったことの巡り合わせにしびれる。普段歌わない歌割に沸き、いつもの歌割の力強さに聞き惚れ、と忙しかった。つるてぃーさんリスペクトの、「早く」の切羽詰まった感じとてもよかった。

この曲に限らずだけれど、いずれの曲も全体構成の中でかなり強い縛りで選ばれているのに、個々の曲単位で見ても魅力と完成度が高いので種明かしの後もまったく色褪せないのが恐ろしい。普段明るい路線を選ぶ推しがダーク路線を突き詰めるとここまで色気ダダ洩れになるのかと、何回見ても新鮮に放心してしまう。

 

5.『センチメンタル』(パンダドラゴン)

「セ」は他の選択肢もあったのかも?*7と思いつつ、でもここまでの流れと各グループ曲のバランスを考えるとこっちだよな~~~とすごく納得する。初披露の、しかも歌いやすい音域ではない曲に挑んでくれるところが改めて好き。

「センチメンタル」をやる、と察した瞬間の動揺もすごかったけれど、歌い始めの動揺もまたすごかった。本家の「授業参観」以来、この曲は学園物のアレという設定で受け止めているので、必然的に教師設定待ったなしで見てしまった。1人で歌うと原曲より報われなさが際立つ気がする。卒業生(決めつけ)に今なお懸想する推し、いいですよね……。

 

ところどころで抱いた疑問や違和感を回収する種明かしパート。息を呑んで見つめるしかできないまま、歌い手は谷口から吉田へ。

 

6.『I AM』(ChocoLate Bomb!!)

推し曰く、「メッセージを送るに至った背景」の曲。激白みたいな歌い方にひたすら圧倒された。もともとPVも含めかなり重めで暗く、だが最後にわずかに見える光に救われる曲だと思っていた。しかし今回、曲は途中で止まり「僕は強くなれなかった」「自分に負けたんだ」という吉田の独白で舞台は暗転する。

ライブの山であり、いちばんいろんな解釈ができるところだと思う。吉田は、「僕は僕だ」と言い続けられなかったのでしょうかね。

 

7.『Black Rose』(MeseMoa.)

隙あらば茶推しが推しにやってほしいと思っている黒薔薇*8。新規なので生で見る(あえてこう言う)のは初めてで、イントロからただただ引き込まれた。低音域は力強いだけではなくて深く優しくて、youtubeで上がっていて何度も見たものよりも数段かっこよかった。

 

谷口と吉田の罪と罰がなんなのか。どうして吉田は谷口に、自分が谷口であることを「思い出せ」と何度だって迫るのか。

それは多くは語られないけれど、NS衣装を選び着こなし*9、無意識のうちに本物の野崎弁当を乗っ取ろうとしてしまう谷口と、ジャンパーを羽織ってそのマネージャーを自称しながら、自身もステージ慣れしているように見える吉田の二人には、

何か、夢があったのではないだろうか。

 

あと少しだけ夢見てれば
後悔してももう遅いのさ
また振り出しへと repeat

 

「それで野崎弁当が助かるのだからいいのです」と言う吉田にとって、

谷口は谷口であるべきだし、野崎弁当はアイドルであるべきだったのかもしれない、と

何となく思っている。

 

8.『エビバデDASH!!』(パンダドラゴン)

正真正銘野崎弁当によるおまけ演目。2019年の全国ツアーch8静岡公演での推しのソロ演目で、映像に残ってとにかくうれしい。「どんなに暗いステージでも最後に野崎弁当がエビバデやったら笑って終われるだろうという確信」、間違いないと思います。大好き。

 

 

そもそもこの事務所を挙げてのソロライブ自体、コロナ禍による緊急事態宣言で、グループでのライブ配信すら難しくなった中で企画された創意工夫の結実である。普通に(というのもなんだけど)歌って踊ってくれるだけでも十分ありがたいのに、その中でさらにもうひと工夫してくる推しを本当に尊敬する。

1時間あれば何でもできるな、と思ったと書かれていたけれど、「1時間あります」って言われたときにこれをやってくれる人はどう考えても推ししかいないと思う。見られてよかった。

 

 

 

*1:そんな名前の推しだっけ……?と思ったリアル知人(いたら)へ。谷口と吉田は推しの中に眠る108の人格のうちの2つであり今回のライブの大半は彼らが行いました。この説明で何卒ご理解ください。

*2:「暴れだすもう一人のI」「誘惑に染まった薔薇を飾ろう」。歌詞カードが手元にないため違ったらすみません。

*3:目立ったところだと「1230」と「Is there -RAL color-」だった。曲が持ってる別のストーリーが強すぎるかなと。

*4:たぶん完全に思う壺。

*5:「Re:love に野崎弁当(じゃないズ)」感。

*6:こんなに簡単に人が掌で転がったら楽しいだろうな……

*7:何回かソロでやっててかつ入れられなくもない(と私は思う)「second step」を選ばなかったのだなぁという感慨。でもあれ「2人これからわかりあえるから」だもんな~必然性という意味ではちょっと違うか確かに。

*8:サンプル数5くらい

*9:NS衣装は谷口が選んだ立場に立っています