善意で敷き詰められている

脈打つ大地の檜皮色/君の好きなグリーンでもっとハイになって

贅沢を味方にしたい去年今年のこと

 

※BGMはお察しの通り「キラーチューン」(東京事変)です。

 

だいぶ時間も経ったしいいかなっていう謎のゆるい判断でいきなり自慢みたいな話から始まってしまうんですが、私今年の頭に「パンダドラゴン2nd単独ツアー〜授業参観〜」の埼玉公演に両部参加しまして、そのときの整番、1部が3番で2部が12番だったんですよね。はい。

 

前日にイープラ見たんですがまあ「いやいやwww」ってなりますよね。通知の関係でまず2部の番号を気軽に見て心臓止まって、そのあと慎重に1部の番号を見たら「3」って書いてあって。あれ私これ見方間違えてるのかな?って不安になりつつも改めて会場の予習をして当日挙動不審に並んで、通されて、友人には「(沼に)呼ばれてるんだよ」って言われて、そのときはまだこっちの沼には片足突っ込んだくらいの気持ちだから(私へ。浅はかすぎるぞ)、「いやーここでもう今年の運使い切りましたわー」っつってね、まあライブは最高オブ最高だったので入った見た勝ったみたいな感じでその日も酒がうまくて、ツアーファイナルの新宿BLAZEは普通~ちょっと悪いくらいの番号で、よしよし(?)と納得しながらやっぱりライブは最高オブ最高でボロボロ泣いて酒がうまくて、よし次は出張に抱き合わせて烏合のリリイベだ我ながらいい調整したな、今年もいろいろあるだろうけど公私ともに圧倒的成長を遂げてこの時間は絶対に死守するぞそしたら運もまたついてくるだろ~~~って思いながら帰路について、

それで私の今年のライブは終わった。運どころか行ける現場がなかった。

 

それからのことは前回のブログに書いた通りで、なんと見られるライブも推しと話せる機会も1年前より格段に増えたというのが実態だった。さすがに推しが2人とも出てる舞台を見に行かない決断をしたときはだいぶ落ち込んだけれど、もともと両推しとも人として信頼できるところを推しがちなので、こういう情勢下での振る舞いを見るにつけて好感は増すばかりで、でもそれを「喜ばしいことだ」と言い切るほど割り切れないまま、世の中はいろんな局面を迎えて。

 

客入れライブが始まって、私のTLには行けている人も行けていない人もいて、どの人もみな素敵だと思った。もちろん私も。そしてだれ一人、まだエンタメというものの満額を受け取れてはいないのだと思った。それはたぶん推しも含めて。「やれることやれるだけ」と「こんなもんじゃねぇだろ」の間を生きている、ように見えた。

 

そう、なんというか「両方やる」ことの大切さと難しさを痛感した日々だった。「命を守る」/「経済を守る」。「オンラインライブに沸く」/「現場を夢見る」。「両方」やらなくっちゃあならないってのが「オタク」のつらいところだな。覚悟は……どうだろうか。できてるとは言いがたいまま、もう1年が過ぎた。

 

オンラインの恩恵を十二分に受けていてなお「これでいい」と絶対に言えないのは、あの日見た「褐色の葡萄だね」が、名乗りそびれた特典会が、飲んだお酒の美味しさが、反芻して泣きそうになった帰りの新幹線が、全部かけがえがないからだ。 

共感が得られるか不安なのだけれど、私最高の1日を過ごしたあとってすごくポジティブに世界滅亡を願ってしまいがちというか、「えっ今日最終回じゃない!?」って思ってしまうところがあって。

それでも世界は終わらない、と、翌朝ボサボサの頭で知る、というのを、もう何回も繰り返してきた。

だからやっぱり世界は終わらないんだと思う。推し達を改めて天才だと思ったソロライブも、配信ライブの一つの到達点だと思った記念日ライブも、奇跡みたいな千穐楽も、あっという間に流れていってしまう。

でもだからこそ、いつかこの先、1年以上ぶりに、私が物理的に身体を運ぶ現場も、推しにとっては他の数限りない現場と同じように特別で、同じように特別じゃないんだろう。

それが救いじゃなくて何だろうか。

 

 

ということでいろいろ書いてきましたが、それでもやっぱり2021年の目標は「現場に行く」ことです。私のっていうか世界の目標じゃないですかこれ。善良で勤勉な(自分で言う)地方在住の一般市民が、理不尽過多な人生の数少ない娯楽として、好きなアイドルのライブに行くことができること。それを家族や同僚に温かく送り出してもらえること。情勢の変化で惰性で続いてた慣習がカットされてそれはよかったよねみたいな風潮もあるけれど、私の習慣は無意味でも不要でもなかったんだぞドサクサに紛れてそれがない未来を選ばせないでよね、何も見られないよりマシだとか絶対に言わないから、究極の2択はまずその2択を突き付けてくる奴を疑えというのが定石だぞって、いや私これ誰に対して憤ってるんだろうな???

 

 

晦日である。

今日は、グループ総出、ではなくなってしまったカウントダウンコンサートがある。

ここ数日聞こえてくる話題は、明るい未来を信じるには少し逆風ではあるのだけれど。それでも1年が終わる。

別に今日と明日で何が変わるでもないのなんか百も承知なんだけれど。

流れ去っていくとわかっている日々に、少しでも何かを積めるといい。

 

欲張っていきましょうね。